初心者にもわかりやすいジャンル別バイクの特徴10選

 

ここ数年、コロナの影響も有り日本国内にたくさんのライダー達が誕生しました。

最近バイクを買った人達の中には初心者だけではなく、一時的にバイクから遠ざかっていたリターンライダーも新たにバイクを買い直しています。

免許取り立てでどんなバイクを買ったら良いのか分からない初心者ライダーさんや、久しぶりでバイクのジャンル選びに困っているリターンライダーさんに向けて解説したいと思います。

 

 

初心者はどんなバイクに乗ったら良いのか??

結論を言えば、あなたが気に入ったバイクであれば何でもOKです 。

しかしその一方、身体的理由や免許区分が理由で乗りたいのに乗れないバイクが有るというのも事実です 。この記事では様々なバイクジャンルを紹介していますが、あなたの理想にあったバイクジャンルが見つかる様、できる限りたくさんの情報を載せたいと思います。

     

バイクのジャンル

 



ネイキッド



日本国内において最もスタンダードな見た目をしているバイクです。

車両価格にも幅が有り、20万程で買えるものも有れば中にはプレミア価格がついて数百万もするモデルまで有ります 。(主に旧車など)

ネイキッドとは直訳すると「裸」という意味で 、エンジン周りを覆うものが何もなくむき出しになっていることからこの名前がつきました。

ちなみに世界で最初に作られたバイク(木製のバイク)もネイキッドで、当時はその様な呼び名は無く、ネイキッドという呼び名がついたのは80年代頃と言われています。

 一部の車両には「アッパーカウル」と呼ばれるバイクの前面を覆うボディが取り付けられてる物も有り、 高速道路を走行する時に風よけの役目を果たしてくれます。

メリット

1 余程の改造車でない限り乗車姿勢が楽なため、運転しやすい

2 排気量関係なく人気車種が多い。

3 教習車として使われているものも有るため、バイク初心者にもおすすめ

デメリット

1 人気車種が多い分、盗難被害も多い。

2 カウルやシールドの付いていないものが多く、 風の影響をもろに受ける。

SS(スーパースポーツ)




その昔、スポーツタイプのバイク達は「レーサー レプリカ」と言って、その当時のレースに使うバイクに保安部品(ウィンカーやヘッドライトなど)を付けただけと言う様な仕様で販売しているものが多くありました。

現在でもスーパーバイク世界選手権などで使用されているこのジャンルは、バイクメーカー各社がトップクラスの技術を投入しています 。

ごく一部のモデルに運転しやすいものもあるが、サーキット以外の使用はあまりお勧めできません 。

メリット

1 ストレートやコーナー関係なく、走行性能が非常に高い

2 速さを追求しているモデルなので、鋭い見た目がカッコイイ。

3 車体のディティール(細部の作りこみ)がよく所有感を満たせる 。

デメリット

1 前傾姿勢のキツいものが多く、長距離ツーリングなどには向かない

2 コーナーリング時の性能を上げる為シート高が高く、足つきが悪い

3 上位モデルはエンジンからの排熱が凄く、夏は大変熱い。

4 基本的に上位モデルは燃費が悪い。

5 運転しづらいモデルが多く、 上位モデルは初心者には不向き

6 脅威の加速力の為、かなりの自制心が必要

メガスポーツ



元々このジャンルは「ツアラー」と呼ばれるジャンルの一角で、昔は区分けされていませんでした。しかし今から30年以上前にKawasaki-ZZR1100というバイクが登場して以来、 国内では 世界最速争いなるものが勃発しました。

この争いに参加したバイクメーカーは 、各々が社の威信をかけてその当時の最高クラスの技術を投入しており 、後に その会社のフラグシップマシーンになりました 。

メリット

1 車体も大きく丈夫な部品が沢山使われているので見た目がよく、所有欲を満たせる。

2 スーパースポーツほど前傾姿勢がキツくなく、ツーリングにも使える

3 状態が悪いわけではないのに格安で売られている中古車がある

4 意外と乗り心地が良い。

デメリット

1 車体が重く(平均250kg)、非常に 取り回しが悪い

2 どのモデルも排気量の大きなエンジンを積んでいる為、燃費はあまり良くない

3 セパレートハンドルで車体も大きく、初心者にはおすすめできない

4 最高速、加速力共にトップクラスの性能故にかなりの自制心が必要

ストリートファイター



今から約40年前に、イギリスの走り屋たちの間で流行ったカスタムがそのままこのジャンルとなりました。 程なくして日本でも流行ってはいたのですが、 当時はまだストリートファイターとは呼ばれておらず、本格的にストリートファイターと言われ流行り出したのは1990年代後半とされています。

もともとスポーツバイクが流行っていた80年代、 ワインディング走行で倒してしまったバイクの修理代を浮かせる為に、費用のかかるカウルを取っ払って転倒した時に出来るだけぶつからない様、ヘッドライトを小さいものに取り替えたという経緯があります 。

バイクブームが到来した昨今、主に若いライダーさんからネイキッドと二分する程の人気が有ります 。

メリット

1 元がスポーツタイプのバイクである為 、上位モデルは加速性能が高い 。

2 ほとんどのモデルが幅広のバーハンドルである上、乗車姿勢がネイキッドに似て楽に運転しやすく、ワインディングも得意

3 車体が軽いモデルが多く、そこまで足つきが気にならない

4 ミドルクラスまでなら初心者から中級者まで幅広くおすすめできるジャンル 。

デメリット

1 シートの全長が短いので、二人乗りはキツい

2 ほぼ全てのモデルにノーマルではシールドが付いていない為、高速走行時は風の影響をもろに受ける。

3 上位モデルは全ジャンル中トップクラスの加速性能を誇る為、路上で扱う際は全ジャンル中一二を争う自制心がいる。

クルーザー(アメリカン)




日本では一般的に「アメリカン」と呼ばれるジャンルで、長い距離を巡行するのに適したモデルが多いです。

乗車姿勢は基本的に足を前に出し、ほぼ直立の状態でハンドルを持てるモデルも有れば前かがみになり腰に負担のかかるようなものまで様々。

Vツインエンジンを搭載したモデルが多く、太いトルクに鼓動感のあるエンジン音が好きというマニアックなファン達の間で人気があります。

メリット

1 どのモデルも足つきが良い為、立ちゴケの心配が少ない。

2 トルクの太いエンジンのものが多く、タンデム(二人乗り)に向いている

3 車体の大きなものが多く、作り込みも良いので所有感を満たせる 。

4 一部の車両にコンパクトなモデルも有り、比較的初心者にもおすすめ出来る

デメリット

1 左右に曲がる際、ステップなどが地面に当たってしまい曲がりづらい

2 車体の重たいモデルが多い為、取り回しが悪いモデルが多い。

ツアラー

 




スポーツタイプのような見た目に大きなシールドを装備し、車体も非常に大きく、シールドワイパーや大容量のサイドケース、トップケースなどが純正オプションになっているモデルまであります 。

主に長距離ツーリングに適しており、大排気量のエンジンを積んでいるモデルが多いのも特徴の一つで、値段の高い車両が多い印象です。

メリット

1 大きな車体に豪華な装備と所有満足度が高い。

2 高速道路などの長距離走行が非常に楽

3  大容量のケースやバッグが取り付けられる為、積載性が抜群。

デメリット

1 車両重量が平均300kgを超えるので、取り回しがかなりキツい

2 値段の高い車両が多く、お財布に厳しい。

3 余程の運転技量がある人でなければおすすめは出来ない

4 旋回性の悪いモデルが多い為、街中での走行は少々厳しい。

オフロード

未舗装路などを走るために作られたこのジャンルは 歴史も古く、何十年と続く歴史あるレースにも出ており、海外では非常に人気が有ります。

悪路を走破するためにホイールが大きく、幅の広いバーハンドルに車体の最低地上高が高いのが特徴で、残念な事ですが日本ではあまり人気の無いジャンルです。

しかしベテランライダーには好まれる傾向があり、バイク通を気取れるかもしれません。

メリット

1 車体の軽いものが多く、それらのモデルは引き起こしがしやすい

2 道を選ばず大概はどこでも走れる

3 中古価格の安いモデルが多い。

4 単気筒エンジンで燃費が良い。

5 ハンドル切れ角が大きく小回りが利く

デメリット

1 シート高が高く、足つきが悪い。(一部ローダウンモデルも有り)

2 風にあおられやすく、長距離巡航には向かない。

3 シートが硬く、単気筒エンジンの振動もあって疲れやすい。

4 玄人志向が強く、初心者にはおすすめできないモデルが多い

モタード



直訳するとフランス語で「バイカー」という意味であり、簡単に言えばオフロードバイクにオンロード用のタイヤをつけたモデルで、それ以外に違いといえばオフロード車と比べてタイヤの径が小さい事です。

ちなみに海外では「スーパーモト」と呼ばれる事が多く、日本も含め世界各地にレースが有り、特にヨーロッパで人気があります。

メリット

1 オフロード車同様、ハンドル切れ角が大きく小回りが利く。

2 タイヤがオンロード用である為、街乗りがしやすい。

3 車体の軽いものが多く、それらのモデルは引き起こしがしやすい。

4 軽いモデルは立ちごけリスクが少ない

デメリット

1 シート高が高く、足つきが悪い。

2 風にあおられやすく、長距離巡航には向かない。

3 シートが硬くて尻が痛くなりやすい。

4 玄人志向が強く、初心者にはおすすめできないモデルが多い

アドベンチャー



このジャンルは一昔前のパリ・ダカールラリーで活躍したラリーマシンのレプリカモデルで、主に大排気量で2気筒のエンジンが多いモデルです。

基本はオフロードバイクだが、オンロードバイクが元になってるモデルも有り、車体が大きく重いものがほとんどで、高速道路などで非常に安定した走りが可能です。

メリット

1 前側にウィンドシールドやナックルガードが取り付けられており、風の抵抗を受けにくくなっている

2 上位モデルは大きな車体にパワフルなエンジンで、長距離巡航が楽。

3 大容量のケースやバッグが取り付けられる為、積載性が抜群。

4 燃料タンクが大きく燃費の良いモデルも有る。

 

デメリット

1 ホイールの径も大きくシート高も高い為、足つきが非常に悪い

2 車体の大きなものが多く、取り回しがキツい。

3 小回りやUターンもしづらい為、ベテランライダー以外にはおすすめできない

スクーター




今から100年以上前に誕生し、その歴史は古く、現在日本でも通勤通学のお供として使う人が非常に多いジャンルです。

排気量も様々で、下は50ccから上は850ccまであります。(2023年時点)

乗車姿勢も非常に楽な上、シートの下にはヘルメットが入る積載スペースが有り、燃費も良いモデルが多いことから実にたくさんの人が乗っています。

メリット

1 オートマチックである為シフトチェンジがいらず、楽に運転できる

2 日帰りツーリング程度であれば、積載用タンクケースを付けなくても行ける。

3 燃費の良いモデルが多い

デメリット

1 低排気量モデルは車体も軽くウィンドシールドが付いていない為、長距離走行はツライ。

2 上位モデルは排気量が大きい分、加速力が有るので扱うにはかなり注意が必要

 

まとめ

バイクと言っても実に色々な形や大きさのバイクが有って、初心者の方やリターンライダーさんは、乗りたいバイクが決まっていない時、バイク選びに大変苦労される事と思います。

どのジャンルのバイクを選んだとしても後悔しない様、購入前に注意すべきこと3つを最後に書いて終わりたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

購入前に注意すべきこと

1 欲しいバイクの現物を、お店などで直接見ているかどうか 。

2 欲しいバイクの平均価格をネットで調べているかどうか。

3 欲しいバイクのデメリットをネットで調べているかどうか 。